職業紹介証明書とは?発行の流れ・書式・注意点をわかりやすく解説

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人材紹介事業を運営していると、入社が決まった求職者から「職業紹介証明書を発行してほしい」と依頼されることがあります。これから免許を取得して事業を始める方も、開業後は必ずと言っていいほど出会う場面です。

「そもそも何のための書類?」「どう書けばいい?」「断ってもいいの?」——本記事では、職業紹介証明書の役割から、背景にある再就職手当の仕組み、発行を求められたときの具体的な対応と注意点までを、厚生労働省の一次資料に基づいて解説します。

👉 この記事でわかること

  • 職業紹介証明書の役割と、必要になる場面
  • 背景にある再就職手当の支給要件と金額の計算方法
  • 発行を求められたときの対応手順と注意点

職業紹介証明書とは?

職業紹介証明書とは、求職者が「職業紹介事業者(人材紹介会社)の紹介によって就職した」ことを証明するための書類です。紹介を行った人材紹介会社が記入・押印して発行します。

求職者がこの証明書を必要とするのは、主に雇用保険の再就職手当を申請するときです。つまり、あなたの会社の支援で転職を決めた方が、国からの手当を受け取るために必要とする書類です。依頼を受けたら、紹介した事業者として発行に応じましょう。

職業紹介証明書が必要な方とは?

再就職手当の支給要件には、次のような条件があります。

受給資格に係る離職理由により給付制限(基本手当が支給されない期間)がある方は、求職申込みをしてから、待期期間満了後1か月の期間内は、ハローワークまたは職業紹介事業者の紹介によって就職したものであること。

出典: 厚生労働省「再就職手当のご案内」(PDF)

つまり、自己都合退職などで給付制限がある求職者が、給付制限期間の序盤(待期満了後1か月以内)に就職を決めた場合、その就職が「ハローワークか職業紹介事業者の紹介によるもの」でなければ再就職手当の対象になりません。ここで「人材紹介会社の紹介で就職した」ことを証明するのが職業紹介証明書です。

早期の転職決定を支援する人材紹介会社ほど、この証明書の出番は多くなります。

再就職手当とは?

再就職手当の概要

再就職手当とは、雇用保険の基本手当(いわゆる失業手当)の受給資格がある方が、受給資格の決定後に早期に安定した職業に就いた場合(または事業を開始した場合)に支給される手当です。早期の再就職を促進するための制度で、早く再就職するほど給付率が高くなる設計になっています。

主な支給要件は次のとおりです(すべて満たす必要があります)。

  • 受給手続き後、7日間の待期期間の満了後に就職または事業を開始したこと
  • 就職日の前日までの失業の認定を受けたうえで、基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1以上あること
  • 離職した前の事業主(資本・資金・人事・取引面で密接な関わりのある事業主を含む)への再就職でないこと
  • 給付制限がある方は、待期期間満了後1か月以内の就職は、ハローワークまたは職業紹介事業者の紹介によるものであること
  • 1年を超えて勤務することが確実であること
  • 原則として雇用保険の被保険者になっていること
  • 過去3年以内の就職について再就職手当等の支給を受けていないこと
  • 受給資格決定前から採用が内定していた事業主への雇用でないこと

詳細な条件は厚生労働省のサイトおよび「再就職手当のご案内」(PDF)をご確認ください。

再就職手当の支給額と給付率

支給額は次の計算式で決まります。

  • 計算式: 基本手当日額 × 基本手当の支給残日数 × 60%または70%(1円未満切り捨て)

給付率は、基本手当の支給残日数によって変わります。

支給残日数給付率
所定給付日数の3分の2以上70%
所定給付日数の3分の1以上60%

例えば、基本手当日額4,000円・所定給付日数90日の方が給付制限期間中に就職した場合、支給残日数は90日(3分の2以上)なので給付率は70%となり、再就職手当は 4,000円 × 90日 × 70% = 252,000円 です。

なお、計算に用いる基本手当日額には上限があります(令和8年7月31日までの額: 離職時60歳未満の方は6,570円、60歳以上65歳未満の方は5,310円。毎年8月1日に改定)。

人材紹介会社が職業紹介証明書の発行を求められたら

あなたの転職支援で入社が決まった求職者から発行を求められたら、次の流れで対応しましょう。

  1. 就職の経緯を確認する — 自社の紹介による就職であることを確認します(紹介日、推薦先企業、入社日など)
  2. 様式を確認する — 求職者が手続きを行うハローワークの案内・様式に従います。求職者がハローワークから受け取っている申請書類一式を確認してもらい、不明な点は手続き先のハローワークに確認しましょう
  3. 記入・押印して速やかに渡す — 記載内容は事実に即して正確に記入します

とくに意識したいのがスピードです。再就職手当の支給申請書は、就職した日の翌日から1か月以内に提出する必要があります(出典: 上記「再就職手当のご案内」)。証明書の発行が遅れると求職者の申請期限を圧迫してしまうため、依頼を受けたら速やかに対応しましょう。

職業紹介証明書は、求職者が国の手当を受け取るための大切な書類です。転職のお祝いの言葉とともに気持ちよく発行することで、入社後の関係も良好に保てます。転職者からの信頼は、リファラル(知人紹介)や将来の再登録にもつながる、人材紹介会社にとっての資産です。

まとめ

  • 職業紹介証明書は、人材紹介会社の紹介で就職したことを証明する書類で、求職者の再就職手当の申請に使われる
  • とくに給付制限がある求職者が待期満了後1か月以内に就職を決めた場合、紹介による就職であることが支給要件になるため、証明書が必要になる
  • 申請期限(就職日の翌日から1か月以内)があるため、依頼されたら速やかに発行する

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最後に

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辻本哲宏

大学卒業後、ファッション系ECサイト運営会社にてCS、バイヤー職を経験。
その後、総合人材サービス会社に転職後、キャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーに従事し、20〜40代の営業系職種をメインに、年間約400名の転職相談、約30社の企業採用支援を担当。

その後、海外現地在住の高度外国人材採用支援サービスの大阪立ち上げに参画し、企業の高度外国人(主にエンジニア)採用支援にも従事。

groovesでは人材紹介事業での独立開業コンサルティング業務を経験し、現在は人材紹介会社様へのCrowd Agent導入をご支援。
得意領域は20〜40代の営業系職種。

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