「自宅で人材紹介の免許を取得できるのか?」とお困りではありませんか?
実は有料職業紹介事業の許可(人材紹介の免許)は、面談スペースのプライバシー確保など要件さえ満たせば、ご自宅を事務所として取得することができます。
一方で、レイアウトやご契約書によっては許可がおりないケースもあります。
申請前に要件を正しく理解しておくことが、免許取得への一番の近道です。
この記事では、ご自宅を事務所にして有料職業紹介の許可取得を検討している方向けに、最新の要件とチェックポイントを解説します。
📖 目次
自宅・レンタルオフィス・賃貸オフィスの比較
どの形態で開業するか迷っている方向けに、3つの選択肢を比較しました。
| 自宅(持ち家) | レンタルオフィス | 賃貸オフィス | |
|---|---|---|---|
| 初期コスト | ◎ ほぼ不要 | ○ 低い | △ 高い |
| 使用権の証明 | 登記事項証明書 (法人利用は契約書も) |
利用契約書等 | 賃貸借契約書 |
| 主な注意点 | 生活空間との区分・導線 | 鍵付きの個室+時間貸しの会議室を契約 | グループ会社を含む別会社と執務室をシェアしていないか |
| 向いている人 | コスト最優先の ひとり開業 |
なるべくコストを抑えたい | 採用・拡大を見据える |
なお、まずは副業として小さく始めることを検討している方は、副業で人材紹介業はできる?免許・手数料・成功条件を解説もあわせてご覧ください。
自宅(持ち家)で人材紹介業の許可を取るには

所有している物件であれば、自宅を事務所と兼用して許可を取得することが可能です。
チェックすべきポイントは大きく分けて次の4点です。
- 申請する物件の登記事項証明書(登記簿謄本)が必要。自己所有の場合、事業所の使用権を証明する書類として建物の登記事項証明書を提出します。登記ができない簡易的な建物では申請できません。
- 個人所有の物件を法人で使う場合は、個人から法人への賃貸借契約書(または使用貸借契約書)が必要。
- プライベートエリア(寝室、キッチン、リビングなど)を通過、利用しないこと。明確に区分していること。
- 申請する都道府県(労働局)によっては、事務所の部屋に鍵が必要な場合があるなど運用に差がある。申請前に管轄労働局への確認をおすすめします。
⚠️ レイアウトの落とし穴に注意
特に3点目のレイアウトは、リノベーションや家具の配置換えをする前に必ず確認してください。
- 玄関から事務所エリアまでの導線が重要!
- リビングダイニングなどの生活空間を通らないと事務所スペースに行けないレイアウトはNG!
上記を満たしていれば、以下の基準をクリアできるため、自宅でも許可申請が可能です。
(ア)職業紹介の適正な実施に必要な構造・設備(個室の設置、パーティション等での区分)を有すること。
(イ)他の求職者又は求人者と同室にならずに対面の職業紹介を行うことができるような措置(予約制、貸部屋の確保等)を講ずること。
事務所の設備要件

厚生労働省の許可基準では、事業所について次のように定められています。
事業所において、事業に使用し得る面積がおおむね20㎡以上あること又は、個室の設置、パーテーション等での区分により、プライバシーを保護した対応が可能であること。
(厚生労働省「有料職業紹介事業 許可要件(概要)」より引用)
かつては「おおむね20㎡以上」の面積が実質的な必須条件でしたが、現在はプライバシーを保護できる措置があれば、面積にかかわらず申請が可能です。そのため自宅の一室のような小規模なスペースでも、次のポイントを満たせば許可を取得できます。
📋 事務所の共通チェックリスト
- ✅ 個室、または高さ約180cmのパーテーションで区分けされた面談スペースがあるか
外から面談の様子が見えないことが基準。透明・ガラス張りのパーテーションは認められません - ✅ 鍵のかかる金庫・キャビネットなど、個人情報を施錠保管できる場所があるか
申請時にはレイアウト図とあわせて「個人情報管理場所」の写真提出を求められます
求職者の個人情報を取り扱う事業であるため、「執務スペースで情報を適切に管理できること」「プライバシーが守られた場所で面談できること」が一貫した審査の観点になります。これは賃貸・自宅などどの形態の事業所でも共通の要件です。
許可申請までの流れ【5ステップ】
準備から許可までの一般的な流れです。
レイアウト・要件の事前確認
間取り図をもとに面談スペース・導線・施錠保管場所を確認。判断に迷う点は管轄労働局へ事前相談してください。
必要書類の準備
建物の登記事項証明書、(法人利用の場合)賃貸借・使用貸借契約書、事務所のレイアウト図と写真(外観・全体・面接場所・施錠保管場所)などを揃えます。
労働局へ許可申請
申請手数料(収入印紙5万円)と登録免許税(9万円)を納付し、管轄労働局に申請します。窓口は混み合うため事前予約がおすすめです。
審査・実地調査
事務所の現地調査が入ります。労働局の方が実際に事務所を訪ねて確認されます。申請から許可までは約3ヶ月が目安です。
許可証交付・事業開始
許可証の交付を受けたら事業開始。以降は事業報告や許可更新(初回は3年後、その後は5年ごと)にも対応していきます。
なお、これらの準備・書類作成・申請手続きは、社労士に代行を依頼することもできます。詳しくは記事末尾の申請代行サービスのご案内をご覧ください。
押さえておきたい最新動向・あわせて確認したい要件
事務所要件そのものに加えて、近年の変更点と、申請時にセットで確認しておきたい要件をまとめます。
許可条件の追加(2025年1月〜)
2025年1月1日以降、職業紹介事業の許可・更新にあたって「お祝い金等の提供の禁止」「転職勧奨の禁止」が許可条件として付されるようになりました。事務所要件とは別枠ですが、これから許可を取得する方は必ず押さえておきましょう。
財産要件・申請費用もあわせて確認
| 項目 | 基準 |
|---|---|
| 基準資産額(資産−負債) | 500万円×事業所数 以上 |
| 現金・預金(法人の場合は貸借対照表に記載) | 150万円+60万円×(事業所数−1) 以上 |
| 許可申請手数料(収入印紙) | 5万円 |
| 登録免許税 | 9万円 |
事務所の準備と並行して、財産的基礎の要件も満たせるか早めに確認しておくと安心です。
許可取得の全体像(必要書類・費用・申請の流れ)は、有料職業紹介事業の始め方|免許取得・要件・費用・流れを徹底解説と人材紹介業の免許取得方法をわかりやすく解説で詳しく解説しています。
まとめ
人材紹介業は個人情報を取り扱う業種のため、事業所の申請には細かいルールがあります。ポイントを整理すると次のとおりです。

ご自宅を有料職業紹介のオフィスにするにあたって、構造やレイアウトにご不安なことがありましたら、一度ご連絡ください。クラウドエージェントは免許申請に関わる相談はすべて無料です。
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よくある質問(FAQ)
Q. 賃貸マンションに住んでいますが、自宅で許可を取れますか?
A. 賃貸物件の場合、契約上の使用目的が「居住用」のみだと認められないケースが多く、貸主の承諾や契約内容の確認が必要です。契約書の使用用途を「住居兼事務所」もしくは「住居兼人材紹介事業所」に変更し、押印もいただく必要があります。そのほか規約も確認していただき、引っかかりそうな箇所は修正と貸主の押印が必要です。
Q. 自宅を事務所にすると、住所は公開されますか?
A. 許可を受けた事業所の名称・所在地は、厚生労働省の「人材サービス総合サイト」等で公開されます。自宅住所が公開される点は、開業形態を選ぶ際にあらかじめ考慮しておきましょう。
Q. 面談スペースは常設の個室でないとダメですか?
A. 常設の個室でなくても、高さ約180cmのパーテーションでの区分でも基準を満たせます。レンタルオフィスの場合は、同じレンタルオフィス内にある時間貸しの会議室を用意していただければ問題ありません。
Q. 事務所の広さは何㎡必要ですか?
A. 「おおむね20㎡以上」または「個室・パーテーション等でプライバシーを保護した対応が可能」のいずれかを満たせばよいため、面積そのものは必須条件ではありません。自宅の一室でも申請可能です。
Q. 面談はオンライン中心の予定ですが、それでも面談スペースは必要ですか?
A. 必要です。「オンライン面談のみなら面談スペースは不要」という情報を見かけることがありますが、許可基準では個室の設置またはパーテーション等の区分により、プライバシーを保護した対応が可能であることが求められます。オンライン面談中心の運営を予定している場合も、申請前に管轄の労働局へ確認しましょう。















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