“企業を見極めるプロ”が実現する、「適材適所」の人材紹介。市川亮(Right Stuff株式会社代表取締役社長)

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“企業を見極めるプロ”が実現する、「適材適所」の人材紹介。市川亮(Right Stuff株式会社代表取締役社長)

転職活動では、「企業から選ばれること」に目を向けがちですが、「企業を選ぶこと」が候補者自身のキャリアを豊かにしてくれます。

2015年にビジネス支援コンサルティング事業をメインとして立ち上げられたRight Stuff株式会社は、新卒で苦労して入社したにもかかわらず早期退職を余儀なくされる人たちのサポートを行うというビジョンをもとに、人材紹介業を行っています。

今回は、経済産業省の新連携事業計画にも認定された解析システムサービス事業をはじめとする人材育成をベースとした「適材適所を見極める」人材紹介について、先日開催されたCrowd Agent Partner Awards 2022で、クラウドエージェントコンサルタント部門 年間大賞 最優秀コンサルタント賞を受賞した市川亮代表取締役社長に伺いました。

国や都も認めるビジネス支援コンサルティングが人材紹介に活きる

国や都も認めるビジネス支援コンサルティングが人材紹介に活きる

――Right Stuffさんは、単なる人材紹介業だけでなく、人材教育、育成のノウハウを持った企業ということで、そのあたりが他の人材紹介、エージェントとの違いになっているのではと思います。

市川 そうですね。特徴的なところでいうと、ビジネス支援コンサルティングをトータルで行っている点かもしれません。

弊社では、企業が登録した情報を弊社独自の統計モデルで解析し、情報提供、効果検証などの社員教育に活用していただく解析システムサービス事業を行っています。このサービスは、経済産業省の新連携事業計画、東京都の経営革新計画に認定されていて、こうした事業者、企業さんとの関係性が、弊社のもう一つの柱である人材紹介業にも活かされています。

――国や都から正式に認定された事業で、企業と関係をお持ちだというのはたしかに大きいですね。

市川 通常は接点を持たない企業と接点を持てる、弊社独自のネットワークで幅広い求人企業と接点を持てるということはありますね。

求人企業の要望や入社後の人材育成方法などを把握しているため、どういう人材がマッチしているか、どういう人が入社後に伸びるのかなども予測できますし、「こういう有望な企業があって、こういう人材を探している」という情報も入ってきます。

帝国データバンクで得た信用調査のノウハウ

――転職活動は、求職者と求人企業のニーズがマッチしている、その精度が高ければ高いほど、その後の個人のキャリア、企業の業績に好影響を与えるというわけですね。解析システムサービスが一つの強みだということはわかりましたが、御社独自のネットワークについてもう少し詳しく教えてください。

市川 ネットワークでいうと、私の職歴が大きく関係していると思います。新卒で入社したのが帝国データバンクという会社でした。そこに7年間在籍した後にリクルートキャリアに転職、大手IT企業の中途採用支援担当としてリクルーティングアドバイザーを経験しました。このときの経験と学び、人脈が現在のネットワーク構築に大きく関係しています。

――帝国データバンクではどんなことをしていたんですか?

市川 例えば企業が新しく取引を検討していく時に、その企業がどういう企業なのか、金銭のやり取りで問題ないか、サービスや商品の質はどうかということは当然知りたい要素ですよね。「この会社は大丈夫?」という信用調査ですね。ただ、ノウハウを持っていないと調べるにも限界があります。

こうした調査を専門にやっているのが帝国データバンクで、企業は帝国データバンクに依頼することで、取引先候補の信用度を知ることができるというわけです。

――帝国データバンクにはその調査をするノウハウがあるということですよね。

市川 現地現認が鉄則なので探偵や警察みたいなところはありますね。企業に出向くのもそうですけど、その企業が取引しているであろう取引先、金融機関、本当に一社一社訪ねていって調べていきます。当時は都内をくまなく歩いていましたし、数カ月に一足のペースで靴がダメになりました。

「事業を起こしたい」からの逆算キャリア

――新卒で帝国データバンクに入ろうと思った動機は何だったんですか?

市川 祖父が自分で事業をやっていて、漠然と将来自分で事業を起こしたい、経営をやっていきたいという気持ちがあったんです。

大学在学中に帝国データバンクの存在を知って、調査の時に経営者の方とやりとりするだろうと思ったんです。経営者の人と接点を持って、いろいろ学びたいというのが動機でした。

――学生の頃から起業志向があったんですね。

市川 将来的に経営に携わりたいという思いはありましたね。事業をつくってそれを育てていきたい気持ちは学生の頃からありました。

――その次にリクルートキャリアを選んだ理由は?

市川 帝国データバンクで、調査員として経営者の方から相談というか、課題についてお話を聞くことがあったんです。多くの企業、経営者の方が人材のことで悩んでいた。人材はそれこそ経営に直結する部分だと思うのですが、当時は課題感しか見えてこなかったので、人材事業について知りたいというのが一番のきっかけですね。

リクルートキャリアでは、新事業立ち上げの際に採用した人材が活躍して、その事業がどんどん大きくなって、何十億、何百億という事業に成長していくのを目にして、人のパワー、強さを感じました。

――ご自身のキャリア的にも、いろいろな経験を糧に、かなり計画的に起業されたのかなと思うのですが、念願の起業ですよね。どんな志を持って起業されたんですか?

市川 計画性よりも直感的なところもあるのですが、根本には「社会に必要とされないと事業は運営できない」、継続して必要とされる事業をやろうというのはありました。細々とでも100年続く企業をつくりたい、目指したいなというのが当初ありました。

企業のニーズを細かく把握しているから「精度の高い人材紹介」が可能に

企業のニーズを細かく把握しているから「精度の高い人材紹介」が可能に

――人材育成と紹介業、の2本柱でやっていこうというのはあったんですか?

市川 2015年の起業当初から、ビジネス支援コンサルティング事業として最終的に「人材」をつなげる、成長を促す役割を担いたいという思いはあり、人材育成の方法を確立したことで、多くの企業さまにご活用いただくことができました。その結果、人材業界やメーカー、コンサルティングなどの多様な業界の求人などを紹介できる体制が整っていきました。

――人材紹介サービスだと、紹介して終わりというところも多いと思います。成長を見込んでとか、企業の側からの「必要な人材」を見越してとかいう発想があると、そもそもの「企業の見極め」の部分がスムーズに行きますよね。

市川 システムサービスをつくっていく際には、クライアント企業の仕事内容の棚卸しをすごく細かくやるんですね。企業の人材研修なども行っていますから、事業内容の実際についてはかなり細かく把握しています。こういうところで得た情報が、求職者さんにお仕事を紹介する際にすごく役立っている実感はあります。

“キャリア”は未来のことではない。過去から見えてくる「本当にやりたいこと」

"キャリア"は未来のことではない。過去から見えてくる「本当にやりたいこと」

――求職者目線でお伺いすると、実際にご相談していくとどんな流れになるんですか?

市川 内定までの想定期間は、応募開始から1、2カ月ほどを想定していますが、終了期間は設けていません。何をどこまでと言うのはケース・バイ・ケースですが、かなり「応援したい」というスタンスで「深入りして」やっているのは間違いありません(笑)。

――初回の面接で気をつけていることは?

市川 候補者一人ひとりの方とやり取りする時間は限られますが、できる限り求職者さん自身のことを知ることを心がけています。必ず聞くのは、「なぜ前職を選んだのか」ということですね。

「何でだっけな?」とか「そんなに深く考えずに選んだ」という方も結構いらっしゃいますが、その時はすごく一生懸命考えたはずなんですよね。そこを紐解いていくことで、その人のやりたいこと、決断していく上で何を重視するのか、忘れていた本質みたいなものが見えてくることもあります。

――質問していく中で、引き出すとか、紐解くのって結構難しいですよね。

市川 私は大きく2つ、アプローチをしています。一つはどんどん昔にさかのぼっていく方法。もう一つはその人の身近な人とのやり取りについて、どんな関係性を持ってるのかを聞いていくやり方。

なかなか話が出てこないときは、ずっと同じことを聞き続けるんじゃなくて、昔にさかのぼる、話しやすいところから聞いていくことで、その人が大切にしている隠れた思いがわかってきます。

キャリアってどちらかというと未来的な意味合いで使われることが多いんですけど、私は、軌跡というか、過去の生きざまみたいな意味合いもあると思っています。その人が歩んできたキャリアは不動ですよね。これからのキャリアも、同じ業種、職種という意味ではなく、その人に合った切り口をどう探していくかが大切です。

会社の売上よりも求職者の納得のいく転職、その後の成長を

――市川さん自身の原体験からくるキャリアの考え方を活かした候補者へのアプローチが、高い採用率、その後の成長、満足度につながっているわけですね。

市川 ただ、そもそも私個人としても会社としても、数字にこだわっていないんですよね、ちょっと語弊があるかもしれないですが、採用人数とか率とかの数字ではなく、極論でいえば一人ひとりの求職者様が、全員望んでいる企業に入っていただいて、満足のいくキャリアを送ってほしいんです。

私が新卒として就職活動をしていた頃、どの企業が自分に合っているのかわからずに、面接を受け続け、ボロボロになりながら企業を回った記憶がまずあって、そうした不安を持つ人の力になりたいというのがあるんです。

結果として数字がついてきて、それは非常にありがたいことなんですけど、まだまだ目標からしたら道半ばなんですね。

――では、今後どうなっていったらその目標に近づけるのでしょう?

市川 現在行っている、解析システムサービス事業と人材紹介事業が成長していくことで、転職活動だけではなく、入社後のフォローも含めて、一貫したサービス提供ができると思っているんです。その循環を具体的に実現していきたいなと思っています。

特別変わったことをするとか、無理にそれを実現するというよりは、人材紹介サービスでしっかりその人に合った仕事を紹介して行く先に、目指すものがあるのかなと思っています。

企業にとって「適材適所」の人材であり、求職者にとっても「適材適所」であること。それを実感するきっかけが人材紹介であり、それをきっかけに人材教育や、個々の企業の成長につながっていく。そんな循環をつくれたらと思っています。

市川亮 氏(Right Stuff株式会社代表取締役社長)

ライター:大塚一樹

 

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E・K

大学卒業後、日系製薬会社に入社しMR(医薬情報担当者)として札幌市内の開業医・病院へ自社医薬品の情報提供を行う。
その後、外資医療機器メーカーへ転職し、大宮を中心に北関東甲信越ブロックの病院へ、心臓疾患の治療に使用する機器の販売に従事。
その後、人材紹介会社であるジェイエイシーリクルートメントへ転職し、ヘルスケア領域・インターネット(Web)領域での両面コンサルタントを経験。インサイドセールスおよびテレマーケティングのSV経験も積む。
2020年、groovesに入社し、人材紹介会社様のCustomerSuccessを担当。
得意領域は医療(製薬 医療機器)。

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