人材派遣会社の人材紹介業立ち上げが増えている理由

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人材派遣会社の新規事業として、人材紹介事業へ参入する事例は近年非常に増えてきています。同じ採用支援の領域である2つの事業ですが、なぜ今、人材紹介事業を立ち上げる派遣会社が増えているのでしょうか。事例増加の背景や、人材派遣会社が人材紹介業を立ち上げるメリット、デメリットについてご紹介いたします。

有料職業紹介の免許取得要件緩和が追い風に!

有料職業紹介の免許取得要件緩和が追い風に!

人材派遣会社が人材紹介事業を立ち上げる理由として2点が上げられます。

1点目は、人材紹介免許取得要件の緩和です。これは人材派遣会社だけではないですが、職業紹介の免許取得要件は、2017年にも緩和され、過去に比べれば参入はどの事業者にも容易となっています。もちろん人材派遣の許認可と有料職業紹介の許認可は異なりますので、参入する場合新たに免許を取得する必要がありますが、例えば人材派遣業には必要な事業所の面積についての要件は人材紹介事業には必要がないなど、人材派遣と比べても参入要件の低いです。そういった要件の低さが、人材派遣業者の職業紹介参入の理由となっています。

2点目は、人材派遣会社の収益事業の多角化が挙げられます。派遣社員の受け入れにおいて、無尽蔵に何人でも同じポジションで受け入れるという会社はなく、必ず受け入れ自体がストップするタイミングは訪れます。さらに、人材派遣自体も参入会社は年々増えてきており、お得意様企業に何年も継続して自社が人材派遣の案件を回せる保証はありません。

そういった際に、顧客企業の人材派遣以外のニーズを満たす採用支援の手法を持っていれば、同じ企業相手でもアップセル・クロスセルを行うことが可能となります。既に人材派遣での契約がある企業には、人事部門とのつながりができており、その担当者に対して正社員の採用支援の提案が可能です。既に人材派遣業での関係性ができている企業相手であれば、コンフィデンシャルな独占求人を人材紹介側で獲得できる可能性もあります。そういったビジネスチャンスから、人材紹介事業を立ち上げる人材派遣会社が増えているのです。

求職者データベースを持っているのはメリットに!

求職者データベースを持っているのはメリットに!

人材派遣会社が職業紹介事業を立ち上げるにあたって、一般的な派遣事業立ち上げより有利な点はどこでしょうか?

一番は、求職者人材のデータベースがあるという点です。派遣社員の求職者データベースと、正社員の求職者データベースはそれぞれ異なり、集客の施策も異なってきます。しかし、派遣就業を希望されている方や派遣社員での就業を続けている方の中には、正社員求人も視野に入れていたり、ゆくゆくは正社員での就業を希望している方も少なくありません。人材紹介に参入することで、そういった派遣社員の可能性を最大限に引き出すことができます。

ただし派遣社員のスキルでは、求人企業の求めるスキルを満たさないこともあるので、必ずしも全ての人材を成約につなげることはできません。正社員の就業経験を問わないポジションや、業務未経験でも可能な求人とマッチングを行い、適切なキャリアコンサルティングをすることが重要となります。

別事業同様、立ち上がりに工数がかかる

別事業同様、立ち上がりに工数がかかる

では、有料職業紹介をはじめることによるデメリットはあるでしょうか?それは、ビジネスモデルの違いや、求められる選考基準の違いが挙げられます。人材派遣会社が人材紹介を行う場合、基本的には今いる派遣営業担当や、キャリアアドバイザーがそれらの業務を担当することが多いです。求人票の作り方、選考の進め方、どういった人材が求められるかの要件定義は、正社員と派遣社員では全く異なるので、いきなり始めたとしてもノウハウがたまるまでは紹介での成約が出ない場合も多いです。

人材紹介業は成果報酬制ですので、人的リソースを割いても成約がでなければ安定的な月次売上は上がりません。このため、人材紹介についてのノウハウがたまり、安定した成果が挙げられるまでは、工数に見合った売上が上がらない可能性があります。この段階で派遣事業者が紹介事業参入を諦めることも少なくありません。

まとめ

まとめ

今回は、人材派遣会社が人材紹介業を始める理由について記載いたしました。お伝えしたように、似ているようで違う業態ではありますので、開始してすぐに人材派遣並に売上が挙げられる保証はありません。このため、自社で運営ができるのかは検証が必要です。しかし、メリットも多くありますので、是非、この機会にご検討ください。

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辻本哲宏

大学卒業後、ファッション系ECサイト運営会社にてCS、バイヤー職を経験。
その後、総合人材サービス会社に転職後、キャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーに従事し、20〜40代の営業系職種をメインに、年間約400名の転職相談、約30社の企業採用支援を担当。

その後、海外現地在住の高度外国人材採用支援サービスの大阪立ち上げに参画し、企業の高度外国人(主にエンジニア)採用支援にも従事。

groovesでは人材紹介事業での独立開業コンサルティング業務を経験し、現在は人材紹介会社様へのCrowd Agent導入をご支援。
得意領域は20〜40代の営業系職種。

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