求人ボックスとは?特徴や掲載方法をまとめて解説

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仕事を探す際、インターネット検索を利用する人の割合が増えています。今では多くの求人検索エンジンが展開されており、ユーザーの選択肢は広がっています。

つまり、どの検索エンジンを利用すれば優良な求人に出会えるのかというユーザーの疑問に応えることが企業の人事・採用担当者に求められるようになっています。

そこでこの記事では、検索エンジンのなかでも注目度の高い「求人ボックス」の特徴や利用方法について解説します。無料で掲載できることもあり既によく利用されているサービスなので、ぜひ本記事を読んで理解を深めてみてください。

求人ボックスとは

求人ボックスとは

まずは求人ボックスがどのような検索エンジンなのかについて見ていきましょう。基本的な情報や仕組みについて知ることで、より効果的に求人を公開することができます。

アグリゲート型の求人検索エンジン

求人ボックスはアグリゲート型の検索エンジンです。アグリゲートは英語で「aggregate」と表記し、収集する・まとめるという意味を持ちます。

アグリゲート型の検索エンジンとは、キーワードや検索条件を入力することで、それに対応した情報を整理して抽出してくれるサービスのことです。検索エンジンであることから、特定のサイトに登録して求人を探すよりも多くの求人を検索できる点が魅力です。

求人ボックスは求人特化型の検索エンジンのため、インターネット上に公開されている求人情報を自動で集めて検索結果に表示してくれます。求人サイトごとに検索する手間が省くことができ、ユーザーにとっても効率的な求職活動ができる点がメリットです。

また、求人ボックスは全国のあらゆる職種・業種で人材を募集することができ雇用形態も多岐に渡ります。正社員・アルバイト・パート・派遣・契約社員・業務委託なども可能です。さらには年齢層も幅広く募集でき、シニアから若年層まで多くの人がアクセスしている点も特徴的です。

知名度の高いアグリゲート型検索エンジンである「Indeed」の運営会社はアメリカにありますが、求人ボックスについては価格.comや食べログなどの情報集約型メディアサイトを運用する日本の企業「株式会社カカクコム」が運営しています。

2015年にリリースされて以降、2018年には100万人、2019年に400万人と年々利用者数を増やし、2020年5月には月間利用者が500万人を突破した国内トップの今注目のサイトです。

ちなみに認知度の高い大手求人サイトの登録者数は、マイナビ転職が575万人(2019年時点)、dodaで494万人(2019年時点)となっています。つまり大手と比較しても大きな差がなくなってきていると言えます。

求人を掲載する仕組み

求人ボックスに求人を掲載する場合、どのような手順を踏む必要があるのでしょうか。

求人ボックスでは基本的に「クローリング機能」を活用した運営を行っています。インターネット上で公開されている求人サイトを自動で検索して、そこに掲載されている求人情報を収集して表示してくれます。

また、自動収集に任せる方法とは別に自分で直接求人情報を投稿することも可能です。サイトにアクセスして自分で求人ページを作成することで自ら投稿することができます。クローリング機能により自動掲載する場合と自ら求人ページを作成し投稿する場合では、どちらも無料で利用することができます。

2019年からは企業の採用ページの掲載も可能となったため、さらに利便性が向上しています。ただしこちらについては有料掲載となるため掲載時には注意が必要です。

求人ボックスの特徴

求人ボックスの特徴

求人に特化した検索エンジンである求人ボックスには、ユーザーニーズに応えるために工夫して作られた様々な特徴があります。ここからは求人ボックスの3つの特徴についてそれぞれ解説します。

無料でも掲載可能

求人ボックスには求人情報を無料で掲載することができます。具体的には、無料で作成できる専用アカウントを持つことで求人ボックス内にある「求人ボード」への投稿が可能となります。求人ボックスで表示されない求人情報を自ら投稿することで、より多くのユーザーに求人情報を届けることができるようになります。

ただし、サイト内の掲載順は有料で投稿された求人が優先されるため、その点は理解しておく必要があります。

また、求人サイトにすでに登録している求人情報は自動で収集され求人ボックスに表示されるため、求人票を作成する手間を省くこともできます。工数を減らすことができるという点でも費用削減につながります。

独自の検索エンジン

求人ボックスは独自の検索エンジンを展開しています。検索結果の表示順位についてはユーザーにとっていかに有益な情報であるかを基準としています。具体的には次の観点で評価したうえで検索結果を表示しています。

検索キーワードと求人情報がどれだけマッチしているか

掲載している情報のテキストを解析してユーザーが検索したキーワードに対してニーズが満たされているかを評価します。

重要な情報がしっかり網羅されているか

求人情報において重要視される雇用形態・報酬・勤務地・採用条件などの情報がしっかりと掲載されているかを評価します。

最新の情報であるか

求人情報は新しさも重視されるため、常に情報が更新されているか(最新情報であるか)を評価します。

ユーザー行動やニーズにあった情報であるか

それぞれの求人に対するクリック率など、ユーザーの行動を分析することにより、ユーザーにとってよりよい情報提供ができているかを評価します。

こうした観点に基づいてユーザーニーズに沿った検索結果を表示させ、マッチ率を高めている点は特徴的です。さらにトップページでは24時間以内に新しく登録された求人情報を確認することが可能となっています。

豊富な情報を発信できる

ユーザーにとって、求人情報だけでなく求人を出している企業の情報も同時に知ることはミスマッチを未然に防ぐことにもつながります。

求人ボックスは、求人の掲載と同時に職場の雰囲気や仕事のスタイルなどといった企業情報の掲載も可能となっています。単純に文字で掲載するだけでなく、企業傾向を視覚化できる「自社評価グラフ」や「社員インタビュー」などのコンテンツが充実している点も魅力です。

社内の雰囲気や一緒に働く仲間の様子が目で見えることでユーザーも安心して応募することができます。また、写真や文章をうまく使うことで多角的に豊富な情報を発信できるため、よりマッチ率の高い求職者からの応募が期待できます。

求人ボックスに求人情報を掲載する方法

求人ボックスに求人情報を掲載する方法

求人ボックスに求人を掲載する方法は、クローリングによる「自動収集」とユーザーが自らページを作成する「直接投稿」の2種類に分けられます。ここでは、それぞれの掲載方法について詳しくみていきます。

初めに説明しておくと求人ボックスへの掲載に掲載期限はありません。募集の必要がなくなればいつでも掲載を辞めることが可能です。

採用ボードで直接掲載する

まずは直接掲載するシステムである「採用ボード」の使い方を知っておきましょう。このシステムを利用するにはアカウントの作成が必要です。アカウントは無料で作成することができます。初期費用や掲載料などもかからないため完全に無料で利用可能です。

無料アカウントを登録したら求人ボックスが表示するフォーマットに従って求人情報を登録するだけで簡単に掲載することができます。フォーマットに沿って作成すれば仕事内容・求める人材・給与・勤務時間などが掲載できるようになっています。

また、似たような求人を多く出している場合にはすでに作成済みのページをコピーして編集できるため作業を効率化できる点も魅力です。

掲載の流れ

掲載までの流れをもう少し詳しくみておきましょう。採用ボードは採用管理システムとなっているため、登録後でも内容の編集などが可能です。採用ボードの利用方法は次の通りです。

  1. 新規登録
  2. 採用ボード画面から求人投稿・編集画面に移動
  3. 求人票を作成
  4. 作成した求人票を公開

これら4ステップで求人公開が可能です。もしもユーザーから応募があった場合には登録したメールアドレス宛に連絡が入るように設定することもできるため、応募者を見逃す心配もありません。

クローリングで自動掲載する

直接投稿とは異なる求人ボックスへの掲載方法として、クローリングによる自動投稿があげられます。クローリングは、Webで公開されている求人サイトに掲載されている求人情報を自動で収集する仕組みです。収集した求人情報は求人ボックス内に掲載されるシステムになっています。自動で掲載されるため、求人側が直接登録する必要がない点が魅力です。

自動掲載だと情報が古いままにならないかと不安に感じる人もいるかもしれません。求人ボックスは求人サイト上で情報更新されたり削除されたりした場合も自動で検知して情報に反映してくれるため、その点は心配の必要がありません。

求人ボックスの有料掲載について

求人ボックスの有料掲載について

求人ボックスでは有料で求人情報を掲載する方法もあります。有料掲載に切り替えることで得られるメリットもあるため、掲載方法とあわせて紹介します。

有料掲載をすると掲載順位が優遇される

基本的には無料で利用可能な求人ボックスですがより多くのユーザーに求人情報をアピールするために有料枠を利用するのもひとつの方法です。

有料枠と無料枠の違いは求人情報が表示される位置に関係します。

有料枠の場合、ユーザーが検索した結果にヒットした場合は画面の上部に自動的に表示されるようになっています。キーワード検索をした結果が表示された画面上部に出てくる「広告」と表記された情報が有料枠です。

無料枠の求人情報は有料枠より下に掲載されます。そのため急ぎの場合や重要度の高い求人の場合は有料掲載をするなど無料掲載との使い分けを行うことが大切です。

有料掲載を希望する場合には別途申請の必要があります。申請を行うことで直接掲載と企業の採用ページの掲載の両方が利用できるようになります。

有料掲載はクリック課金制

有料掲載を利用するとなると気になるのは費用です。求人ボックスではクリック課金制を導入しているため、有料利用の場合でも初期費用や登録料、成果報酬はかかりません。費用が発生するのは求人がクリックされたときのみとなります。

ただし通常、クリック課金制と聞くとクリック数が多ければ多いほど費用が発生してしまい、どこまで費用がかかるかわからないという不安を感じる人も多いかもしれません。

しかし求人ボックスでは、クリック課金制と同時に使い過ぎを回避するための予算設定システムを採用しています。例えば1日の予算を500円に設定するとそれ以上の費用がかかることを予防することが可能です。そのため、費用対効果が明確になり、無駄のない運用ができるようになります。

有料掲載の料金体系

有料掲載(クリック課金型)の具体的な料金体系についてもみておきましょう。有料掲載では手動運用と自動運用の2パターンから選択することが可能です。

手動運用の特徴は比較的自由度が高く、柔軟に運用できることです。1クリックの入札単価は25円〜1,000円で設定できます。設定範囲は1円単位で自由に変動させることができ、いつでも変更可能です。そのため予算や企業の戦略に応じた柔軟な運用を実現できます。

入札単価が高いと配信量は多くなり、獲得件数を重視した配信になります。一方、入札単価が低いと配信量は少なくなり、獲得効率を重視した配信となります。

また、自動運用の場合は、指定した予算に応じてクリック数の最大化を目的に自動で入札単価を調整してくれます。自分で計算することなく入札単価を自動で設定してもらえるため常に最適な運用を行うことが可能です。

求人ボックスは人材紹介会社の集客にも使える

求人ボックスは人材紹介会社の集客にも使える

求人ボックスに求人掲載を検討する場合、求人ボックスに掲載するために必要なフローをあらかじめ理解しておく必要があります。

求人ボックスでは掲載にあたってのガイドラインが設けられており審査を通過する必要があります。審査を通過すればどのような求人情報でも掲載可能です。

たとえば人材紹介の求人情報も掲載することができます。ただし、労働者派遣事業または職業紹介事業の免許が確認できないなどの掲載基準を満たしていなければ掲載不可となる可能性があるため注意が必要です。

もしも既に求人ボックス以外のサイトに多数掲載している場合は、求人収集クローラーによって自動で審査されるため特別な申請は必要ありません。

このように求人ボックスは人材紹介会社も利用することができ、集客力アップにも繋げることができます。システムを最大限に活用して運用することで、集客活動のツールとしてうまく利用してみてください。

求人ボックスで人材紹介の集客力をアップさせよう

求人ボックスで人材紹介の集客力をアップさせよう

求人ボックスの特徴や魅力について解説してきました。求人ボックスは全国各地でさまざまな職種・業種・雇用形態での求人掲載が可能なため利用者の幅も広く、多くのアクセスがある点が大きな魅力です。

通常の求人掲載はもちろんのこと派遣の求人や人材紹介の求人も掲載できます。掲載にあたっては掲載基準を満たす必要はありますが、基準をクリアし審査を通過すれば多くのユーザーに自社の求人をアピールすることができます。

また、最大100件までの求人を同時に公開することができるため多くの求人を扱っている企業でも安心して利用することができます。求人が多数あり自社の採用サイトがある場合には求人収集クローラーが自動で求人ボックスに掲載してくれるため手間をかけずに求人を行うこともできます。

フレキシブルな対応をしてくれる求人ボックスは人材紹介の集客としても活用できるためうまく運用して集客力アップにつなげましょう。


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片岡良彰

大手人材企業にて、人材紹介と求人広告の営業に従事、その後人材ベンチャー企業で新卒紹介・中途紹介の両面コンサルタントを経験。
得意業界は機械系・人材系。

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